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味探検:勝どき「かねます」

病みつきの逸品も粋な立ち飲み割烹

[江戸前の味探検・東京新聞連載・第48回](1997年12月25日掲載)

Ajitanken1997122548kanemasu_1  隅田川にかかる勝鬨橋。この橋が開閉橋としての役割を終えたのは昭和45年のこと。現在も構造上開けることは可能だそうだが、「開閉を想定した設備の維持管理をしていないこと、経費面や安全面からも開けることはない」と、橋を管理する都担当課の話だ。

 築地場外のうまいものスポットは、この橋を渡っても続いている。左手方向に、もんじゃ焼きの月島商店街、晴海通り沿いに何軒も軒を連ねる。豊海への曲がり角の縄のれんの店に、ふと入ってびっくりぎょうてん。

 カウンターだけの立ち飲み店だが割烹風の料理メニューがずらり並ぶ。蒸し物、刺し身と、うまそうな料理がずらり。「狭くても、たくさんのお客さんに手ごろな値段で楽しんでもらおうとしたら、このスタイルになった」と、ご主人の前納広太郎さん。

 季節の近江力ブラを使った「かぶら蒸し」(1500円=写真上右)には、「アマダイ、小柱、アナゴ、サイマキ(クルマエビ)に、手毬扶(てまりふ)と東寺ゆばなど7 色の具がたっぶり入っている。築地の老舗生麩店「角山」特注品の扱みゆばを使った「生ゆばの葛あんかけ」(800円=同上左)は、一度食べたら病みつきになる逸品だ。

 カラスミ風のハゼ子塩漬やキャビァなどを蒸した百合根に添えた「ゆりね」(1500円=同下)も他の店ではちょっとたべられない珍味である。

 旬の魚刺し身やアワビのサラダ、定番の牛煮込みなど。フグ刺し(てっさ)もある。客同士立ち席を譲り合いながらの会話が弾む。

〔中島 満(c)〕

「かねます」メモ:中央区勝どき1の8の3。銀座・築地方面から都営バスで勝どき2丁目下車。2丁目交差点の勝鬨橋側角。電話03-3531-8611。カウンター立ち席だけ20人ほど。営業時間:午後4時~8時。定休日:日曜祝日。……同所は、新ビル建設中で、清澄通り沿いの2階建て仮集合店舗(101号)に移転している。

(注)メニュー・料金、店の営業時間などは取材時のものです)

[MANAメモ:2007.1.14]最近の店の動静を知ろうと検索をかけると人気店として益々大繁盛の様子がうかがえます。きちんと紹介をしているサイト(ブログ)のなかでは、

◎サマンサの食卓:http://livingroom.exblog.jp/2805339/
◎月下独喰:http://tokyo-osanpo.txt-nifty.com/annex/

がヒットした。

[MANAメモ:2007.11.12]豊海地区の新ビル建設ラッシュが続き、築地から勝鬨橋をわたって豊海交差点付近の景観は大きく変貌した。用事で豊海交差点を歩いていて、「本コラム」に書いた「かねます」があった周辺が高層ビル建設で工事中で、工事区画の隣(清澄通り沿い)にもうけられた仮ビルに飲食店が入っていた。「かねます」も、同仮ビル(勝どき1-10-4)101号に移転していた。平成22年9月まで工事は続くという。

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