味探検:調味料の巻:鎌倉市「三留商店」
鎌倉市坂ノ下 三留商店 極楽寺切通しに向かう道が鎌倉10井戸の一つからついた「星の井通り」。東海道をつなぐ重要道だった。「今よりずっとにぎやかでした」と、明治15年創業「三留商店」三留玲子さん=写真(上)中央。
あめ屋から酒屋となり、今は亡きご主人徳衛さんが「これからは家庭料理を楽しむ時代」と、国内外の良質な加工食材、しょうゆ・酢・ソース・油など多様な調味料を扱う食材店に変えていった。
昭和40年後半、当時珍しいオリーブ油、ビネガー、チーズ、薫製魚など輸入食材をそろえた店として、プロ料理人や食通御用達の店になった。
外見は普通の酒屋だが店に入ると、ジャンル分けされた各種和洋食材がずらりと並ぶ。「2000種以上ある」と、息子さんの店主・一男さん=同右(左端は奥さんの昭代さん)。「店の信者を作れ」が口癖だったという形見の言葉を守り、今では珍しくなくなった輸入食材を「優良な小量生産品は大手が扱いづらい。生産者から情報をとり、客がほしいと思う商材をそろえる」とか。
イタリアの幻の豚チンタセネーゼ種を復活させたパオロ氏生産の骨付きもも肉のハム(プロシュート)や、絞りたて冷凍品のノヴィジオ・オリーブ油など「ここに来ればそろう」店でありたいという。
商品研究から生まれた同店ブランド「薬膳ソース」(1本500円)や、好みの野菜を切って漬けるだけのピクルス漬け液「ピクルスビネガー」(サワー・スイート450円、ゆず480円)など使ってうれしくなる食材がそろう。 (中島満:MANA)
●三留商店メモ:神奈川県鎌倉市坂ノ下15の21。江ノ電長谷駅下車。踏切渡り海岸通り1本手前の道右折、100メートル先左手。徒歩3分。午前9時~午後8時30分。火曜定休(第3火、水曜連休)。(電)0467・22・0045。
注:内容は取材時のものです。現時点で価格等変更がある場合があることをご了承下さい。取材掲載:東京新聞2003年9月4日連載338回。写真記事:copyright 2007,Mitsuru,Nakajima:リンクは自由ですが、記事写真引用の際にはご一報下さい。
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コメント
極楽寺のあたりは殆どお店がないから、三留さんがあって助かってます。ワゴンセールも充実しているし、店内もこだわりの見ているだけで楽しい嬉しい気分になっちゃうものが充実です。いろんなお塩に只今興味ありまして食べ比べしてみたいです。バラジャム買いそこねた~。
投稿: なあご | 2012年6月 3日 (日) 16時44分
なあごさん
コメントありがとう。古い記事ですが、お店の内容が、かわらず、読者がついたこととてもうれしい。
まな:なかじまみつる
投稿: mana | 2012年6月10日 (日) 16時37分