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味探検:浅草雷門・鰻「色川」

江戸っ子のきっぷがウナギに乗り移った

台東区雷門 色川

 駒形橋と上野駅をつなぐ浅草通りを田原町方向に歩く。ビル街か040626unagiirokawa01_1 ら一歩裏に入れば、木造家屋と寺院が立ち並ぶ景観が続く。浅草にウナギの名店は数多いが、あえて1軒を選べというのなら、おあつらえ向きの鰻屋が住宅街の一角にひっそりと暖簾を出している。
  「色川」といい、ご主人と呼ぶよりは、オヤジさんと呼ぶほうが喜ぶ色川正則さんが営む(写真)。江戸っ子を地でいく色川さんのキップがウナギに乗り移った蒲焼きが味わえると評判の店だ。地味な店の構えだが、暖簾をくぐると、カウンター越しに、パシッパシッとうちわをはたく小気味よい音の出迎えを受ける。
 色川さんは、文久元(1869)年創業の6代目。客との洒脱な会話も有名だが、蒲焼のうまさも1級品。「うな重」は1600円、1900円、2200円、2900円(写真)。
 「ウナギは養殖全盛といっても1本1本選びぬき、あとは串を打ち蒸して焼くだけ。単純作業だが、ウナギに成仏してもらう心粋で毎日毎回が勝負。備長炭の炭火の香りをウチワではたいて味にうつすというのは理屈じゃあ語れない」と話す。
 色川のウナギは、決して大ぶりのサイズではなく、口に入れて食べやすいほどよい大きさ。「何でも、でかけりゃいいってもんじゃあない」という。040626unagiirokawa02ウナギ問屋を回り、ウナギを選び抜く。いつもあるとは限らない天然ウナギも色川さんの眼力で確かなものだけを買い付ける。メニューに「天然あり」と出るわけではないが、その日の幸運にめぐり合った客のみが天然ウナギの恩恵によくすることができる(価格は時価)とか。
 丁寧な仕事ぶりが味わえる江戸っ子のキップを感じる店だ。(中島満:MANA)

○「色川」
東京都台東区雷門2―6―11。東京メトロ・都営浅草駅下車A5番出口出て駒形橋たもと交差点(五サ路)を浅草通り田原町方向に曲がり一本目の道を右折すぐ左。徒歩3分。電03-3844-1187。営業時間・午前11時30分~午後1時30分。午後5時~売り切れまで。定休日は日曜・祝日。カウンター6席ほかテーブル・座敷計30席。

注:内容は取材時のものです。掲載:東京新聞2004年7月1日「味探検」連載380回。写真記事:copyright 2007,Mitsuru,Nakajima:リンクは自由ですが、記事写真引用は管理人(MANA)までご一報下さい。

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