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地震と蔵書

2005年3月24日備忘録「地震と蔵書:fish-MLへの投稿記録」

フィッシュMLの皆様へ

MANAです。
漁業権の重くてかったるいメール失礼しました。適当に読み過ごしてください。
ところで、ぼくは、昨年秋に、おっかない女房からきつい指令を受け、その恐怖の告知に対応すべく、ある決断をしたことを皆様にご報告申し上げ、この判断が果たして正しかったかどうか、みなさまは我が家の悩みをどう対処されているかご意見をば頂戴したくメールをしてみる決断をした次第です。

地震の恐怖が襲っております。
わが女房はあるとき思い余ったかのようにある通達を我輩に発したのでス。

こういうことです。

昨年秋に、これ以上ワタシは、本の重みに苦しみぬくことには耐え切れませぬ。地震がきたら、まずあなたの部屋の本の山(2階の事務所に蔵書しておるのです)が上から落ちてきてキッと身動きがとれなくなるでしょう。私はあんたのカビ臭くて古臭くてモノの役に立たない本の山の中で息絶えるのは嫌ですから、私と一緒の暮らしを継続したいのなら、まず本を処理しなさい、売るでも捨てるでも、とにかく即刻2階の本の山を処理しなさい。
ということでありました。

MANAは、困りました、悩みました。

何十年と活字漬けの暮らしをして知らぬまに増えていった、主に全国にひろがる漁業関係の地方史の資料を、1年に1回も開くことがなくなっているとはいえ、捨てるに忍びない、売るとてガリ版資料などでゴミクズ同然ですから換金などほど遠いわけであります(とはいえ1冊云万円の値がオークションなら付きそうなもんもけっこうあるのですがね)。
MANAは決断したのです。何れにしろ、基本的に当面この半年ほど仕事でやむなく必要となる資料以外は手放そうと。

では、どこにこれを移動するのか、個人書庫を作る金などなく、倉庫を借りるのも1ヶ月云万円などもわずかなこずかいからは捻出できぬ。

しょうがない図書館に寄贈しよう。それも望んでもらってもらわねば、不肖MANAが、いのち(こずかい)を削って集めてきたこの世に二つとないもの含む資料だから、大切に保存してもらわねばならない。地震がきても燃えない建物を装備している施設が望ましい。ウンヌンを考慮して、私が昔からマイライブラリーとして利用してきた「味の素食の文化センター」にしようとおもったのであります。ちょうど、同図書館の司書の方から、漁業関係の本が不足しているので必要な本をリストアップしてくれないかと依頼をされていて、その後何もしていなかった、申し訳なさも手伝って、引き取ってもらおうと思ったのであります。もちろんただで(とはいえ挨拶代わりに年末にシャンパンと高級ワインが2本とどきました)。
ぼくが、そこへ行けば、いつでも必要な本を引き出せるわけですから好都合といえば好都合、これに決めたとばかり、昨年末、数日かけてダンボールにバンバンと10数箱ばかりつめて送りました。だいたい400から500冊ぐらい。地方漁業史の分厚い本も多かったため400キロぐらいにはなったでしょうか。未整理で残しておいた新聞や雑誌の束や切抜き等のゴミくずはみんな捨てました。これも200キロ近くなったはずです。
いやあすっきりしましたです。

それと、ぼくは、もう古臭い資料など頭にはほとんど残っていないわけだから、こんなもの当てにせず、自身の頭の中に残るわずかのオリジナリティーで書けばよいのだ、となったとたん、じつに心の重荷が取れた気が致しました。
1トン近くがこの場所にあったかとおもうと、女房ならずとも冷や汗モノでありました。
あれから何度も大きなゆれがありましたが、ぼくの決断の効果が発揮される日などこないほうがよいと思いつつ、あの手元から消えた分身に想いをよせる日々であります。
生前贈与という話はききますが、お金と縁のない身ですから生前蔵書の寄贈などで、せめてもの女房のご機嫌とりをあい果たした次第であります。
こんな投稿ありですか。
あんまりこんな話は聞きませぬが、まあよいではないですか。
ひとそれぞれ、人生いろいろですから。
みなさんの蔵書はどうされておるのですか。

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