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鎌倉市「写楽」

写楽が実在していたら江戸の町でどんな料理を食べていたのだろう?

01 (味探検2005年4月14日掲載) 鎌倉の味探検のたびに取材を申し込んできたが「駅から遠いですし紹介していただくような店では」と、店主・藤代一雄さん(写真)から断られてきた「写楽」という店がある。料理も酒も極上だが、居酒屋とも小料理屋とも異なり、ジャズを聞きながら、ご主人の料理が出来上がるのを、日本酒を傾けながら時を過ごすそんな店だ。
 初めて訪れたとき「玉子ぶわぶわ」(600円。写真下左)という料理を注文した。油揚げの細切りが入った炒り玉子なのだが、不思議な甘い味の記憶が残った。この料理名の由来を聞きたいと今回訪ねたら、「書斎にきた友人と語り合い、手作り料理を食べてもらうような店なので、それで構わないのなら」と取材に応じてくれた。
  浮世絵師・写楽が実在していたら、写楽の住んだ江戸で味わった料理はどんな料理だったのか。「写楽と江戸料理の世界を表現したかった」と藤代さんは、店名の由来について話してくれた。「玉子ぶわぶわ」とは、池波正太郎の文章に出てくる料理という。遊郭のお女郎さんが、気に入った客に朝食としてもてなすとすれば、こんな味になるに違いないという料理の写楽バージョンメニューという。
 もう一品「蕗の董の焼味噌」(800円。同右)を注文した。フキノトウ、生姜、ネギを刻み、長野の手作り味噌でねり、土鍋のフタにすりつけ、炭火で焼いた素朴な料理Syaraku02blogだ。二つの料理に合う日本酒として奈良の「風の森」という酒を選んでくれた。山海の味を楽しめるが、これからの季節なら、カツオの腹皮の銀と身肉の赤が引き立つ銀作り「鰹のさしみ」(1600円)がおすすめだ。酒の後には「盛り蕎麦」や各種粥も用意されている。(中島満)

○メモ「写楽」
神奈川県鎌倉市常盤330-1。JR鎌倉駅下車、東口バス乗り場から大仏前経由梶原行き・大船駅行き・藤沢駅南口行き等のバスで梶原口バス停下車。進行方向1本目の道を右折約100m先左手。電0467-32-1904。営業午後7時~翌朝午前4時。年中無休。カウンター10席他計25席。昼定食(午前11時~午後2時)。

注:内容は取材時のものです。現時点で価格等変更がある場合があることをご了承下さい。取材掲載:東京新聞2005年4月14日。連載420回。写真記事:copyright 2007,Mitsuru,Nakajima:リンクは自由ですが、記事写真引用の場合はMANA宛ご一報下さい。

注(2):主人のブログ発見:鎌倉 粥茶屋写楽~ 一期一会 ~

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