静岡の水産の一級資料:水産経済新聞の書評載る
漁業・水産の専門紙「水産経済新聞」の2009年1月20日2面に、当社が刊行した『静岡新聞に見る静岡県昭和水産史』の書評が掲載された。
静岡の水産の一級資料――幡谷雅之著『静岡新聞に見る静岡県昭和水産史』
[静岡新聞に見る静岡県昭和水産史](幡谷雅之著、A4 判、772ページ、税別4000 円:写真)がまな出版企画から出版された。
静岡県水産試験場に長きにわたり勤め、現存も「静岡県の水産」に携わる著者がまとめた本書は、対米開戦の昭和16年から、昭和の終焉(えん)となった64年1月までの静岡新聞(朝・夕刊)に掲載された水産関連記事の見出しに、簡単な説明を加えて編年体に構成したもの。
昭和に静岡県内で起きた水産関係の政策、事件、事故、経済にとどまることなく、遊漁や環境汚染、科学などその採録範囲は広く、地方史の斬新な表現方法になっている。まさに静岡の水産の歴史を知るうえで欠かせない一級資料だ。
本書を順にめくっていくと、沖合・遠洋漁業全盛期や華やかな技術革新に対し、二百カイリ定着や資源の枯渇など水産自給率の低下へと、業界の繁栄期から現在までの流れが読み取れる。ここから活気のあった「昭和の水産」への再来に向けたヒントがみえてくるかもしれない。
地味な分厚い本の出版だけに、著者幡谷さんの執筆編纂の労を考慮して「一級資料」として紹介してくれたことに感謝。
MANA:中島 満
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