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オーストラリア先住民との出会い(1)

オーストラリア先住民との出会い

――アボリジニという言葉は使ってはいけない!?

中村禮子(なかむられいこ)(2009年4月投稿)

Reikoblog01sydney シドニー空港に降り立つ

 北半球が春の到来に心を躍らせる頃、南半球は夏の暑さが去り、心地良い秋を迎える。関空や成田から夜の8時から9時の飛行機に乗って約9時間半、翌朝7時か8時にはキラキラ朝日の輝くシドニーの空港に降り立つ。時差は夏の間は2時間、お彼岸を過ぎると冬時間なので、時計を1時間早める。一路南へ向かう飛行機の窓から、東に昇る太陽からの朝焼けを受け、燃え上がるような強烈な赤い大地が西へ西へと果てしなく続き、闇の中からその姿が現れる光景は、正に想像を絶する世界である。このフライトに乗られた方はきっと、その感動を忘れることがないだろう。そして、明るいオーストラリアのことも。

 地図の上からは想像しにくいが、オーストラリアは世界で6番目に大きな国で、大陸の面積は日本の約20倍、アラスカを除くアメリカ合衆国とほぼ同じ面積である。そこに東京都と神奈川県の総人口とほぼ同じ、およそ2,100万人の人々が住んでいる。

 そのオーストラリア大陸の歴史は古く、大陸移動により他の大陸よりも遥か昔に離れたがために、あの大陸には珍しい動物や植物が多い。特別な進化を成し遂げた有袋類 (お腹に袋を持っている動物、コアラ、カンガルー、ワラビー、ポッサム、ウォンバットなど) や単孔類 (総排泄口があり、卵を産み、哺乳をする動物、カモノハシ、ハリモグラなど) また、山火事の多い大陸では、種が火で熱せられないと発芽しない植物など、オーストラリア大陸固有の生物が多いことはよく知られている。

オーストラリア先住民の人々の健康状態調査

 そうした自然体系の中で自然の一員として、特別な文化と生活様式を持って住んでいた人々がオーストラリア先住民である。昔は原住民とか原始人とかいろいろいわれていた人々であり、もともとのオーストラリア人であることは周知の通りで、現在、総人口の2.6%が先住民である。

 私は今回オーストラリア先住民の人々の健康状態調査の、予備調査のためにシドニーに行き、先住民の人々と出会い、交流し彼らの置かれている状況を覗かせてもらう機会を得たので、あまり表には見えにくいオーストラリアについての理解を多くの方々に持っていただきたく、ここに紹介することにした。

Reikoblog06rengaart01  ほぼ定説になっているのは、オーストラリア大陸にインドネシアからニューギニアを経て人類が住み始めたのは、今からおよそ4万~5万年前といわれており、それがオーストラリア先住民(Aboriginal Australian)といわれている人たちである。Aboriginal という言葉はもともとラテン語の“最初からの”という意味の言葉に由来している。

Aborigine:アボリジニという言葉は使ってはいけない!?

 英語のaborigine(アボリジニ)は一般に原住民、先住民、土着民などと訳され、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、南米、北アフリカ、フィンランド、北海道などなど世界の先住民一般をさすが、Aborigine ( Aが大文字の場合) はオーストラリア先住民の意味で、それぞれが辞書にある。

 しかし、今や差別的な意味合いのある言葉を使うことは禁止されているので、英語でAborigineという言葉は使ってはいけないそうで、Aboriginalを使うようにと、担当官に文書の英語を訂正するようにとの指示を受けた。 オーストラリア先住民との出会い(2)につづく

写真(上):シドニーの街をのぞむ

写真(下):レンガ塀に描かれた絵

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